【NLPの前提4】
その人の行動がその人自身ではない
人を受け入れ、行動を変化させる。
私たちは、目の前の人が取
っている行動から、その人を判断することが多いですね。
毎日欠かさずランニングして体形を維持している人=ストイックで真面目な人
遅刻をしてしまう、時間にルーズな人=だらしない人
上司の指示に従わない人=反抗的で自分勝手な人
禁煙に挑戦しては失敗する人=意思の弱い人
行動=その人 なのでしょうか????
そうではないですね。
毎日ランニングして体形を維持している人でも、いつでもストイックで真面目であるとは限りません。
お酒を飲みすぎて羽目を外してしまったり、会議に遅刻してきたりすることもあるでしょう。
上司の指示に従わないような人でも、他人に優しく自己犠牲の精神に富んだ人もいます。
禁煙に何度も失敗していても、意思の強い人は周囲に沢山いるでしょう。
NLPでは、人の行動の背景には、必ず何らかの肯定的な意図があると考えます。
問題・制限となる行動は、その裏にある別の目的を満たすために、実にうまく機能していると考えるのです。
ランニングをする肯定的な意図は分かりやすいですが、上司の指示に従わなかったり、煙草をやめることが出来ないという場合、どのような肯定的な意図があるのでしょうか?
上司の指示に従わないという場合、
「私なりの意見や方針があって、それを認めてほしい」
という承認欲求がその行動の肯定的な意図かもしれません。
この場合の構造は
【目標】上司の指示に従って行動してもらう
【問題行動】上司の指示に逆らって好き勝手にふるまう
【肯定的意図】自分のやり方を認めてほしい
となります。
煙草を吸うのは
「ストレスから解放されたい」「ホッとする時間が欲しい」
という目的を果たすために機能しているのかもしれません。
この場合の構造は
【目標】煙草をやめる
【問題行動】止めようとしても、また吸ってしまう
【肯定的意図】ストレスから解放されたい。ホッと一息入れる時間が欲しい。
となります。
どのような肯定的意図に基づいてその行動を取っているのか。
肯定的意図を理解して、それを満たす別の行動を促す。
あるいは肯定的意図を満たすように、こちらの言葉がけを工夫する。
問題となる行動をその人自身と決めつけ、レッテルを張ってしまうのではなく、その行動の肯定的意図に意識を向けて、それを満たすことで行動に変化を起こす。
「その人の行動がその人自身ではない。人を受け入れ、行動を変化させる。」
ということを私はこのように理解しています。